大規模再開発エリア「みなとみらい21」のうち、横浜駅寄りにあったサッカー練習場「マリノスタウン」(みなとみらい6)などの跡地に2万人規模の音楽専用アリーナ(スタンドに囲まれたホール)が2022年3月(平成33年度)までに建設されることが横浜市などから発表されました。みなとみらい駅近くでは、チケット販売で知られる「ぴあ」が2020年春に1万人規模の大型音楽アリーナ建設を計画しているほか、新高島駅近くには2020年春に2000人規模のライブハウス建設も行われる予定で、民間企業による“音楽ホール計画ラッシュ”の様相です。
2万人規模の音楽専用アリーナが計画されているのは、みなとみらい21の「60・61街区」と呼ばれる3万平方メートル超の区画で、高級マンションで知られる不動産企業のケン・コーポレーションが横浜市から土地を購入し、音楽専用アリーナのほか、地上21階建てのホテルや20階建てのオフィスビル、2階建ての展示施設を「平成33年度」に竣工(完成)させる計画としています。
この60・61街区は、みなとみらい線の新高島駅から最短徒歩4分から5分でアクセスが可能なだけでなく、横浜駅東口からも徒歩10分から11分程度の距離。2007年から2016年まで横浜F・マリノスの練習場などとしてて使われていました。
今回のケン・コーポレーションによる2万人の音楽専用ホールだけでなく、みなとみらい21地区ではホール建設計画が相次いで発表されています。
首都高速みなとみらい出入口の近く(みなとみらい駅から徒歩7~8分)の「38街区」と呼ばれる約1万2000平方メートルほどの敷地では、ぴあが地下1階・地上4階建ての1万人収容のコンサートアリーナを2020年春に開業する計画。「民間企業の単独主導による1万人規模のアリーナ建設と運営は、国内でも初めての事例」(同社)だといいます。
さらに、みなとみらい線新高島駅徒歩3分程度の「47街区」(横浜駅東口からも徒歩約10分)と呼ばれる新高島駅寄りの8600平方メートル超の区画では、ゲーム会社のコーエーテクモが本社を移転させるとともに、Zepp(ゼップ)ホールネットワークとともに、立席時に約2000名を収容できるライブハウス「(仮称)KT Zepp Yokohama」を2020年春に開業する予定です。
みなとみらい21地区では、5000席を持つパシフィコ横浜の「国立大ホール」と、クラッシックコンサートを中心に使われている2000人収容の「横浜みなとみらいホール」といった公設ホールがすでにありますが、2020年以降は2000人のライブハウスをはじめ、1万人と2万人規模のアリーナ2棟が狭いエリアに林立することになり、みなとみらいは、音楽イベントホールの集積地といった色彩も加わることになりそうです。
【参考リンク】
・「みなとみらい21」の開発状況図(PDF、横浜市)
・みなとみらい21地区 60・61街区(一部)の事業予定者決定について(PDF、2017年11月8日横浜市、ケン・コーポレーションに売却するとの内容)
・ぴあ、収容 1万人規模の大型音楽アリーナを、横浜・みなとみらい地区に2020年春開設(PDF、2017年7月20日)
・横浜・みなとみらい21地区に本社オフィスとライブハウス型ホールを取得(2016年10月27日、コーエーテクモホールディングス)
・横浜・みなとみらい21地区に新「Zepp」が2020年春に誕生!(2017年3月30日、Zeppホールネットワーク)
・パシフィコ横浜「国立大ホール」の紹介ページ(1994年開設、約5000席)
・横浜みなとみらいホールの公式サイト(1998年開館、約2000席)